駆け出しパティシエに話したこと。

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今日は春からこの仕事を始めた若い人が2人

お勉強をかねてお店に来てくれました。

せっかく来てくれたので少し一緒に話しました。

 

ボクが考える、ケーキ屋さんが若い間に身につけるととても強いと思う能力のお話。

 

それは営業力です。

 

2019年にこの仕事を始めた今日の2人も、15年くらい前にこの仕事を始めたボクも、おそらくその前にこの仕事を始めたたくさんの先輩も、だいたいの人がこの仕事に就く大きな理由はお菓子を作る技術を身につける事です。

 

そこはずっと変わらないんですね。

でも世の中はどうでしょうか?15年前に比べてとんでもなく変わりましたよね?

 

手元がインターネットと繋がってる。

今日来てくれた二人はボクのTwitterを日頃から見てくれてたからこそ行って話を聞いてみたいと思い、連絡してくれたわけで。

これが昔ならそもそもボクがどんな人間かもわからないので、まずそんな事にはならないでしょう。もっと言えばリビエールの事もたぶん知らないんじゃないかな?笑

そう考えるとやっぱホントにすごい時代だな、まったく。

 

お菓子屋さんになるために技術は大事だと思います。 必要ではなく大事。

無くてもなんとかなります。

 

これから労働人口が減れば間違いなくお菓子や料理の仕事は機械が作る部分が増えてくると思います。

そしたら苦労して技術を身につけてもそれが特別ではなくなりますよね。

 

でも自分のお店のお菓子でたくさんの人に喜んでもらう事は機械任せになかなかできない。

 

ボクは一番大切なのは自分のお菓子を欲しいと思ってくれる人に届ける力だと思うなって話しました。

 

お菓子屋さんで修行してる時に、より高い技術を身につけようと思っている人はとても多いです。

でも自分の今の会社のお菓子をどんな人が欲しいと思うんだろう。その人達はどこにいるんだろう。 どうすれば届くんだろう。 

そもそも欲しいと思ってもらえるものってなんなんだろう?って考えたりして行動する人は少なく感じます。

 

自分の技術を高める事はある意味簡単だと思うんです。自分ひとりのことなので。

 

でもビジネスはお客さんという相手がいるので難しい。

だからこそ考えていくととてもいい経験になると思うんだよね。 って話しました。

その上で将来独立するといいんじゃないかなって。

ボクは修行時代そんな事全然考えてなかったですけどね笑。

 

こういう話は最近リビエールの皆にもよくしています。

 

お客さんや一緒に働くスタッフや家族を幸せにできる菓子屋になるにはビジネスをしっかり勉強していかないといけないと思うんだって。

 

ボクも実践しながら勉強中。

早いに越した事は無いと思うんだよね。